オーバーユースシンドローム(使いすぎ症候群)のひとつで、足首を繰り返し動かすことにより、そこを動かす筋肉の腱の部分が絶えず刺激を受け、軽い骨膜炎を起こした状態である。
始めはきついトレーニングの最中に痛みを感じ、終われば痛みも消えるが、次第にふつうに走っただけでも痛むようになってくる。
使いすぎによる傷害なので、まずは休養をとることが大切だが、痛みはなかなか治まらない。
シンスプリントと診断されて1ヶ月以内で痛みが治まるのは約20%。3ヶ月後も治まっているのは約60%で、残りの20%は、疲労骨折などの異なったケガによる痛みと診断される。
シンスプリントと似た傷害に「疲労骨折」がある。
その症状はシンスプリントと非常に紛らわしく、初めはすねに鋭い痛みが現れ、トレーニングを続けるうちに痛みが増していき、やがてすねが腫れて熱を持ち、歩くにも痛むので足を引きずることになるなど、ほとんど区別がつかない。
ただし、シンスプリントはすねの下3分の1に、疲労骨折はすねの上3分の1に起こりやすいので、発生する部位の差を参考にするとよい(これはあくまでも目安なので、疑いを持った時点で精密検査を受けること)。
応急手当て
痛みを感じたら、痛みを伴うトレーニングの休止、患部へのアイシング、練習前の患部への加温、コントラストバスといった処置を施す。
また、ドクターの指示で消炎鎮痛剤の塗布(クリーム)、や服用(内服薬)、マッサージなども行う。