何らかの原因で急激な外力がかかり、筋肉の一部分、あるいは筋膜が引き伸ばされて、切れてしまうことを、総称して肉離れという。
症状
背筋の肉離れは、不自然なかっこうで重いものを持ち上げたときなどに起こる。
大腿、下腿などの肉離れはスポーツ外傷に多く、あまり運動をしない人が急に運動したり、筋肉に力が入って収縮しているところを強く打った場合などに起こる。
慢性化について
同じ部位に肉離れがたびたび起きると、柔軟性のあるふつうの筋肉の中に、硬く瘢痕化(治ったあとに残る傷あと)した組織ができ、筋肉の伸縮時に柔軟性のある組織との間で微小出血が起きて、痛み・機能障害が生じる。
出血、瘢痕化、硬縮という悪循環のために、筋肉の柔軟性はますます失われていき、再発の可能性も大きくなる。
応急手当て
まずは、RICE処置を行う。
アイシングは2~3日連続で行い、通常、その間に受傷部位からの出血(内出血)は治まる。
その後、患部をホットパックや温浴などで温める処置に切り替える。
コントラストバス(患部を冷水と温水、交互に浸すこと)を積極的に行う(1日2回ぐらい)